警察用語・隠語(な行~わ行)

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(以下50音順)

 

人着(にんちゃく)・・・犯人の人相・着衣のこと。

ノンキャリア・・・警察官の場合、高校や大学等を卒業して各都道府県の行う警察官採用試験に合格して採用された警察官の俗称。巡査からはじまり巡査部長・警部補・警部の昇任試験に合格して階級が上がる。キャリアとは違い、よくて警視正(まれに警視長以上)までしか望めない(警視正とは、大規模な警察署の署長級である)。

張り込み・・・犯人を見張ったり、捕まえたりするためにその立ち回り先などに待機すること。

犯罪捜査規範・・・警察官が犯罪の捜査を行うに当って守るべき心構え、捜査の方法、手続その他捜査に関し必要な事項を定めた(犯罪捜査規範第一条より)国家公安委員会規則のこと。

被疑者・・・犯罪の疑いを受けて捜査機関により捜査の対象とされているが、まだ起訴されていないもの。容疑者。

尾行・・・相手に気付かれないように、後をつけて行動を監視すること。

別件逮捕・・・ある犯罪の容疑者をその罪名で逮捕できるだけの証拠が不十分な場合、その身柄を拘束し、ひとまず証拠の十分な別の罪で逮捕すること。

星(ほし)・・・犯人あるいは被疑者のこと。「目星」の略。

ポリグラフ・・・脳波・脈拍・血圧・発汗などを同時に記録できる装置で、心の動揺を身体的現象から測定し、診断に役立てるもの。いわゆる「ウソ発見器」のこと。

本庁・・・警察組織では警視庁のこと。

前(まえ)・・・前科のこと。「前もち」は前科者のこと。

前アシ(まえあし)・・・犯行前の犯人の行動。

マル被・・・被疑者のこと。

マル害・・・被害者のこと。

 

密行・・・1、覆面パトカーによる秘匿警ら。覆面パトカーを街に流し、事件発生や110番通報に備える機動捜査隊などが行う警ら。

2、捜査密行。例えば、共犯者がいる事件で被疑者1名のみを逮捕した際、その逮捕を報道機関へ発表すると他の共犯者の逃走が考えられるため発表せずに捜査を続行する捜査手法。


迷宮入り・・・事件の真相や犯人などが全く分からず、解決の見こみが立たないこと。=お宮入り

黙秘・・・黙ったまま何も言わないこと。被告人や被疑者が、捜査機関の取り調べや公判などで終始沈黙し、また個々の質問に対して答えを拒むことのできる権利を「黙秘権」といい、これは日本国憲法・刑事訴訟法で保障されている。

山(やま)・・・1、事件・犯行。「山見」は犯行現場の下見のこと。「山を踏む」は犯行を実行すること。
2、犯行のクライマックス。

容疑者・・・罪を犯した疑いがあって、取り調べを受けている者。法律上「被疑者」という。

留置場・・・警察署に付属され、犯罪の容疑者を一時的にとどめておくところ。警務部門が管理に当たる。犯罪の容疑を受けて逮捕されると、通常は警察の留置場に留置されて、取り調べを受け、48時間以内に検察官に引き渡される。ちなみに厚労省の麻薬取締官事務所には留置所が無いため警察署の留置場を借り受ける。